このレビューはネタバレを含みます
小さい頃から初代ウルトラマンを知ってる私にとっては最高のエンターテイメント。
昭和の荒唐無稽な話なのに令和の時代でも十分鑑賞に耐え、しかもこれだけ観客を作品の世界に没入させる手腕は凄い。
もう一回映画館で観たい。
そして、あぁ…。
私の大好きな長澤まさみが大画面でこんなに観られるなんて…最高😍 正に眼福。
これだけでもう5億点確定。
この作品が賛否両論なのは、この「初代ウルトラマンへのリスペクト」が最大の原因かと思う。
特に若い方は元のウルトラマンのテイストを知っていないと、ザラブ星人やメフィラス星人が登場してからのシュールな展開に違和感を感じるに違いない。
前半から出てくる怪獣(禍威獣か)は彼ら外星人の生物兵器であるっていう設定は凄く面白い。
彼らは発電所や核廃棄物処理場を狙って地球人(とりわけ日本人)のインフラを破壊し、世界(とりわけ日本国)を混乱に陥れたり、世界の国同士を対立させて戦争に導こうとする。
メフィラスは人間を巨大化させる事で新たな生物兵器として利用出来る事に気付き、甘言を弄してアホな日本政府に近づく。
こうして振り返ると、奴らの行動って今まさに我が国に少しずつ浸透工作を仕掛けてる○国のそれとしか思えない。
そして初代の最終回と同じく、自らの力であのゼットンを倒した地球人の姿は、「自分の国は自分の力で守る」という、今の日本に突きつけられているテーマと重なる。
舞台が日本であるっていうのは、単にウルトラマンが生まれた国であるという以外にも大きな意味がある様に思えてならない。
斎藤工の無表情な感じはすごくウルトラマン(外星人)っぽくて良かった。
ラストで彼が目を開けた瞬間物語が終わるが、きっと彼はハヤタ隊員と同じく、ウルトラマンの時の記憶は全く無いんだろうな。
あとメフィラス役の山本耕史が見せる、人間を見下した演技がすごくハマってる。
諺とか居酒屋で日本酒とか、「ちゃんと日本人のこと分かってますよ」感を出しつつ、その裏で日本人を民族として(というか生き物として)全く見ていない。
(そういう描写もあの国っぽくて恐ろしくなってくる)
特撮技術もCGもクオリティが高く、本当に素晴らしいの一言。
映画館のスクリーンで観る価値十分。
いわゆる着ぐるみにこだわる所って日本の特撮技術者の矜持を感じる。
(物語と関係無いけど最後に)
今回レイトショーで鑑賞したんだけど、終わったら売店閉まっててパンフレット買えなかった。
事情は知らんけど全部終わるまで売店開けとけや😡