都落ちMiyaco

1917 命をかけた伝令の都落ちMiyacoのネタバレレビュー・内容・結末

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

長回しの効果を余すことなく発揮した映像が圧巻。映画の世界に入り込むような、いわゆる没入感とは少し違いましたが、ものすごく近くで観ているような臨場感がありました。前線のどこか乾いた残酷さに震えます。
だからこそ中盤が残念に思われます。気を失って、目が覚めたら外は夜だった。この状況でなぜもっと焦らないのでしょう? 
照明弾が断続的に飛んでいるのだから、敵がいると考えて良いはずなのに、どこか気の抜けた主人公。会敵して撃たれても、撃ち返すことなくダッシュで逃げる。弾が当たらないのはまあ良いとして、もっと全編にわたって戦場の残忍さを押し出しても良かったのではないでしょうか? 
主人公だけが、まだどこかにキレイゴトがあるように、戦争をしていないように感じました。
結果的に突撃を途中で防ぐことになりましたが、急いでいれば第一波にも間に合ったんじゃない? と心に引っかかりが残りました。