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異端の鳥のpolinkyのネタバレレビュー・内容・結末

異端の鳥(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

なんか、考えれば考えるほど自分の醜さが露呈してくるような映画。めっちゃ珍しい。だいたい監督がどうとか脚本がどうとか映画そのものに目が向くが、この作品については「あのシーンでこういうことを感じた私は何なんだろう?」みたいな気持ちに自然となる。

基本的に喋らない無垢(?)な少年目線で描かれており、観客は彼の気持ちを想像して感情移入していくが、これはそのまま「人間が動物たちに抱く幻想」にも当てはまるもので、結局観客側もどれだけ考察したところで自分が思いたいようにしか思えない。少年の目の前で起こる凄惨な出来事に自分の価値観で気持ちを図るしかなく、それによって観客たちそれぞれの「少年像」が出来上がっていく。そしてその像はまさに、観客自身を表すことになる。

難しいこと書いたけど、もうなんか、動物死にまくって麻痺しちゃったな。開始数分で生きたまま焼かれるんやもんな。過去最速で落ち込んだ。でも正直最後まで見られて良かったと思う。
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