プライムで視聴、字幕版・モノクロ
小説原作、戦争・歴史・ドラマ、フォークホラー
第二次大戦中の東欧。ユダヤ人の少年は両親からナチスのユダヤ人迫害の手から逃すために田舎の叔母の家に預けられる。しかし田舎ではユダヤ人差別が酷く村人からは酷い仕打ちを受ける。
「マルタ」
叔母が突然死し驚いた少年はランプを落とし火事になる。少年は家に帰ろうと当てもなく彷徨う
「オルガ」
悪魔の子扱いする怪しげな祈祷師に使われ最後は生贄にされる
「レッフとルドミラ」
嫉妬に狂ってスプーンで相手の両目をくり抜き妻を鞭打つ男
「ミレル」
小鳥を他の小鳥に死ぬまで攻撃させそれを楽しむ老人、老人と謎の淫乱女のSEX(近親相姦?)、村の女達からリンチにあい一升瓶を突っ込まれ殺される、自殺
「ハンス」
脚に怪我をした馬を助けるが村人に殺される(安楽死?)、コサックから搾取される村、ナチスに売られる少年
「司祭とガルボス」
司祭に助けられキリスト教に改宗、里子に出され毎晩レイプされるが殺す
「ラビーナ」
雪の中で遭難するが若い女性に助けられる。最初は優しくされるが次第に虐待される。老人を襲い荷物を奪いまた旅に出る
「ミートカ」
ドイツ軍は撤退を始めコサックに略奪される村、更にコサックはソ連軍に攻撃される。少年はソ連軍に保護される。ある日野営地を抜け出した兵士達の死体が発見され、復讐に近くの村人は無差別に射殺される
「ニコデムとヨスカ」
赤軍入隊は不合格になり孤児院に入れられる。闇市場で自分を侮蔑した男を射殺する。父親が迎えに来るが今の状況に追いやった原因である親に怒りが湧く。しかし眠る父の腕にある強制収容所の入れ墨を見て考えを改める...。
作品ポスターがインパクトあり過ぎ。前作見たホロコースト繋がりでなにげにチョイス。
ナチスはもちろん怖いけど、田舎はもっと怖かったw
ナチスを差別・迫害をするのは何もナチスだけではない。ヨーロッパ、アメリカのキリスト教国なら例外なく行われている。更に都会では考えられない田舎の野蛮要素。この作品で善良な人って逃がしてくれたナチスの兵隊ぐらい?少年の行き先に決して幸福はないし、少年は様々な恐ろしい体験をして学びやがて自分も実行する。
原題「ペイントされた鳥」。作品を見ていれば直ぐにわかるだろう。同じヨーロッパ人でもユダヤというペンキで塗られると大勢に苛められて殺される。少年に塗られるユダヤ、キリスト教、赤軍というペイントの意味もあるかも。
3時間近い作品だけど9つの章に別れてるので見やすかったと思う。
各章のタイトルの意味は何となくわかるけど最後にはっきりと正解が出る。
この映画、動物が結構虐待されててショッキング。東欧の倫理観。マイナス評価だわ。
「夜の校舎 窓ガラス壊してまわった♪」
国や地域を特定しないために作中では「インタースラーヴィク」という人工言語が使われた。