菩薩

異端の鳥の菩薩のレビュー・感想・評価

異端の鳥(2019年製作の映画)
3.8
末端の…異端の芸人ことふかわりょうの「小心者克服講座」的に言えば「争いの作り方講座」。この作品のメインビジュアルを見たときに素直に「ちょっwお前どないしてんwww」と吹き出してしまった訳だが、内容的にもずっとそんな感じで爆笑に次ぐ爆笑だった。『ナンデスト/太腿』…じゃなくて『アングスト/不安』が上映されていた時に#犬は無事なるタグが流行っていたが、この作品にタグを付けるのであれば#猫は無事、むしろ#猫だけが無事と言ったところか、他の生物は大抵酷い目に遭うし、人間なんてずっと散々な目に遭い続ける。ただ悲惨な描写がチャプター毎に続くのはいいのだが、常に「あんな事やだな、起きたらやだな」のどらエモンパターンに入り苦悶で逝くもんの肉体的・精神的拷問が続くだけであり、正直2時間くらいでだいぶ飽きる…って頃に突如として出現する超絶えちえちお姉さんのヤギニーに息を吹き返すのみならず下半身の血流を取り戻したのは私だけでは無いだろう。シンプルに言えば「人間はカス、世の中はクソ」であり、それについてはなんの迷いもなく同意するし、前をイヤホン電源切り忘れピカピカ兄ちゃん、右横を一回スマホ鳴らしてるのに懲りずにいじり続けるババア、通路挟んで左をビニシャカお婆ちゃん、後ろを「ふわ〜」と大声出しながらあくびするジジイの最強布陣に囲まれながらこの「地獄」を鑑賞出来たのは、ある意味で神の思し召しかもしれん(がふざけんなよコラっ、いい加減まともな環境で映画を観させろ、呪うな)。『炎628』の坊やが大きくなっていると一部で話題になっている様だが、個人的には『プライベート・ライアン』のジャクソン二等兵がソ連兵に転生してる方が大アガりだった。この世界に残された正義はもう猫だけです、だから猫は無事なんだろうな、めっちゃ交尾してたけど。
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