キツいと思うところもあればクスッと笑えるところもあり。結婚は一筋縄ではいかないと思うところもあればストレートに感情に訴えた着地をするところもあって話は戻って一筋縄ではいかない。
お互いの良いところを言い合うオープニングでこれは良いとグッと掴まれまして、これから別れの話になるのかと辛くなる気持ちでしたが封筒を渡す、渡さないとかハロウィンとかキッチンの扉とかアクの強い弁護士（ローラ・ダンと曲者レイ・リオッタ）とか所々気が抜けたようなお笑いがあり、それでいてアドリブのように細かいところもついてくる。
過去が突かれる泥沼の離婚調停と攻めと受けが激しく入れ替わる地獄の夫婦喧嘩には身悶えするほどにキツい場面も待ってはいるんですが喜劇と悲劇のバランスの配分に唸らされる。
スカヨハの離婚に至る経緯を独白する場面の長回し、内心を吐露するアダム・ドライバーの歌。２人の演技は最高だし、あの門を閉めるシーンの２人の表情の絶妙さに思わず声が出る。ここぞというときの画面の力強さにハッとさせられる。
離婚の話なのにこれほどお互いの愛情を感じられる映画もない。ちゃんとラブストーリーしているところが素晴らしい。
