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娘は戦場で生まれたのhymasuminのレビュー・感想・評価

娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)
4.0
VFXではなく実際の映像を現地目線で映し出されると、本当にそこにいるかのような臨場感があります。爆撃の音も逃げながら吐く息の荒さや泣き叫ぶ声も演出ではなく、こうして戦地外の者が戦地で何が起きているのかは世界中の人が知るべきとも思います。
現に今もガザ、ウクライナがまさにこの映像の中と同じ状況にあるんですよね。

ドキュメンタリーだし、悲惨な映像に評点つけるのもどうかなんですが。

この映画、子供がたくさん撮られています。生まれた時から戦時。遊びたい盛りも死と背中合わせ。兄弟と突然死に別れたり、血塗れで運ばれてきたり、父や母をすでに亡くしていたり、子どもの純粋な目にそういうことばかり映されていきます。

タイトルの子の名前はサナ。生まれた時からサナはそういう光景ばかり見て、爆撃の音や人の泣き声ばかり耳にして育ちます。それでも母と父の愛情がたっぷり注がれることだけは幸いだし、家族を亡くした子どもより幸せだ。

よく聞く「日本は平和ぼけ」って、この映画見ればほんとにそう思う。
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