たむランボー怒りの脱出

乳母のたむランボー怒りの脱出のレビュー・感想・評価

乳母(1999年製作の映画)
5.0
光の射し方かっこよすぎる。白の神々しさ。乳母役のマヤ・サンサの信念を感じさせる顔。言葉を教わるときの真剣さと夫からの手紙を読んでもらうときの嬉しそうな表情が本当に素晴らしいです。「もう一度読む?」と言われたとき。こうやって声をかけるファブリッツィオ・ベンティヴォリオの優しさといい、登場人物が立場を超えてお互いを尊重しあう様が描かれている。乳母の代わりになって一生懸命に書いた手紙を自身の精神病院の患者に読んでもらうラストシーン。他者になって他者の愛する人に向けて書いた手紙をまた別の他者に読んでもらうという言葉の循環の仕方がとても善きものに思える。