ミッドサマーのA24、スイス・アーミー・マンのダニエル・シャイナート監督ということで期待していたのですが、作品未視聴の状態でネタバレを踏んでしまいその上での感想になります。
暇つぶしとして無限にWikipediaを読んでいる人は知っている、「アメリカでとあることが禁じられることになった事件」を下敷きにした作品です。
前作スイス・アーミー・マンでのテーマは「愛」と「映像美」に関してグッと画で語るような部分が多く、今作でもテーマが似通っていると思います。
今作に関してはそれに加えて「フェチズム」という強い要素が加わっているんですが、理解できない人には理解できないことですし、ブラックジョークの題材として使われている部分もあるので監督としても真面目に描写しているわけでもないでしょう。ここも多少引っかかる部分ではあります。
ただ、個人的にもフェチズム(これと同じやつじゃありませんが)がある人間として、その「偏愛の対象」と主人公ジークとのやり取りや、その対象を前にしたロング氏の奥さんとのやり取りが個人的にはウッと来ます。それが愛だったのか逃避だったのか、今となってはわかりませんが。
マイナス点としては(100分の映画のはずなのに)冗長。前作の強いバカバカしさのあるテーマだと死体のダニエル・ラドクリフが喋ったり屁をこいたりするのでバランスが取れましたが、今作のテーマでは力不足だと感じました。
う~、うまだっち!う~、うまぴょい!うまぴょい!