minami

アボカドの固さのminamiのレビュー・感想・評価

アボカドの固さ(2019年製作の映画)
2.0
タイトルとポスターがエモくてキャストも制作陣もなにも調べないまま(調べたところで知っている人いなかった…)観たのだけど、怖かった…。

「え、きも…」
「え、こわ…」
「え…」
っていうシーンが多々。

ただ、そんなキモ怖い主人公を筆頭に、役者陣は全員自然体でリアルだった。
主人公が本当にめちゃくちゃ怖いんだけど、地下道入った瞬間に急に無言で抱きついてくる感じとか、友だちにウザ絡みして拗ねる感じとか、しみちゃん以外の女性に対するこじらせた上から目線とか、もう全部が全部「こんな人絶対近づきたくない!」っていうポイントであふれているのに、同時に「でもこういう人いるよね…」って思わせるリアリティー。

リアルすぎて、原案と脚本にも前原さん(主人公を演じた俳優さん)が携わっているとエンドロールで知ったときは、「え、実話じゃないよな…」と不安になったくらい。
(調べたところ、まさに実体験をもとに作られたそうなので「あああ…」と声にならない声が出た)

あとは俵万智さんの「アボカドの固さをそっと確かめるように抱きしめられるキッチン」という短歌からタイトルがつけられたそうで、こんな恋愛の一番の幸福期を謳った作品が、失恋を描いた作品に転じるなんて、とても人生って感じでいいなとは思いました。

よかったところはそのくらい。

ストーリーは主人公が怖すぎて無理だし、前衛的な音楽も全然合っていなくて謎だった。
アボカドが落ちてくるときのBGMなど不穏すぎて、これはもしかしてアボカドではなく爆弾なのでは…?と思うほど違和感あった。
変な音など入れず全編BGM無音がよかったなぁ。
minami

minami