もはや今泉力哉の作品を客観的にコメントしたりできないぐらい全面的に好きなので全人類に見て共感して欲しいとすら思ってしまう。
愛がなんだで今泉力哉の名前を知った人は、心を全部ぶち抜かれるくらいフルスロットルで本領発揮してるので、漏れなく全登場人物の愛おしさにやられまくって欲しい。
先の展開や結末が知りたくてドキドキして観るのが映画の醍醐味だったのかもしれないけど、この作品は完全に作中の世界に自分も入り込んでずっと一緒に暮らしていたくなるような、不思議な映画の楽しみ方の境地に入ってしまってて、鑑賞後に映画館を出た後もニヤニヤ状態で謎の幸福感がドバドバ止まらないある意味危険な代物のような。
世の中なんでも成長とか効率とか生産性とかに結びつけて意味を持たせたがるし、映画、演劇、音楽など興行を行う文化への風当たりも厳しいし、この先どうするのって暗くなってしまうこともまだ多いと思うけど、少なくとも自分はこの映画をみて、自分の周りの人や、好きなこととか、ちょっとずつでも大事にしていけば、少しずつでも面白くて良い感じになるんじゃないのって希望に思えてしまったりして、自分の暮らしを支えてくれる根拠のないおまじないやお守りみたいなものを手に入れた気分になりました。
