羊の群れは丘を登る

アフター・ヤンの羊の群れは丘を登るのレビュー・感想・評価

アフター・ヤン(2021年製作の映画)
4.2
 SFなのに、冒頭を除けば、ゆったりとした静寂に包まれる映画。
 寝落ちせずに、リラックスして見れました。

 アンドロイドのヤンのことを家族として接してきたジェイクが、クローンに関してはすごい偏見がある。
 しかし、ジェイクは修理の中で喪失感を持ち、思い入れを持つことは、否定的なクローンに対して、接し方を変える。

 人種、アンドロイド、クローンから繋がりやアイデンティティとは何かを考えさせられる。

 ストーリーは屋内で中心的に進むけど、家のインテリアがお洒落で引き込まれた。
 また、車内のシーンが印象的。風景や車の外観は分からず、背景色や効果音で、トンネルや水中にいるのかなという独特の感じが伝わる。

 偶然なのか日系アーティストが固める音楽が良くて、メインテーマを作曲した坂本龍一さんはもちろん、

個人的にはAska Matsumiyaが作曲した
冒頭のダンスゲームの導入の
『Welcome to Family of 4』、
ジェイクがヤンのメモリの中の
記憶を辿るシーンの時の
『In the World of My Breath』
が映像とともに耳に残った。

まさかのエンディングは小林武史さん作詞作曲の『グライド』をMitskiがカバー。