このレビューはネタバレを含みます
パリ郊外、性別、年齢、出身もバラバラな40人の看護学生を、150日間にわたって追ったドキュメンタリー。
点滴も、採血も、抜糸も、ギブスを外すことも、何もかもが初体験。
最初はおっかなびっくりだった学生たちも、数度の病院実習を経て、次第に何かを掴みかけていく。
しかし、順調ぬ実習が進む人もいれば、はじめて「死」と直面し、動揺する学生
家庭的な事情で実習どころではなくなってしまう学生
指導教官やチームとうまく人間関係が築けず、悩む学生
人の人生に直接関わる仕事だからこその専門性とプレッシャーが、コレでもかと襲う。
そんな学生たちに、実習指導の先生は責めるでもなく、優しく包み込み、導いていく。
指導教官や医療事務の職員に
「やっていけないなら進路変更を考えたら?」
と言われた学生に対して、先生はひとこと 「余計なお世話よね」
このひとことを言ってくれる先生がどれだけいるか?
思い、悩みながらも、覚悟を持って挑んでいる学生に対して、このひとことがどれだけ響いたか。
誰でも最初は一年生、少しずつでも、人は成長する。
そんなことを強く感じられた作品だった。