メシと映画のK佐藤

355のメシと映画のK佐藤のネタバレレビュー・内容・結末

355(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

可も無く不可も無く無難な面白さで終わってる映画だった…これに尽きます。
もっと面白く出来たのにと思わずにはいられない、勿体無い作品だったと思います。

国家の枠を越えて世界中の美女スパイが大集結して世界を救う…これが本作最大の売りのはずです。
このいくらでも美味しくなりそうな食材を活かして美味しい料理に仕上げ切れなかった事が、個人的に本作で最もダメだった所です。
その美貌で相手を油断させたり目的地に潜入したりする場面は幾つかあったものの、ぶっちゃけた話本作は男性スパイでも十二分に物語が成立してしまうんですよ😅
上述の売りを活かすなら、本作はシリアス路線では無くチャーリーズ・エンジェルやオーシャンズ8の路線で作った方が面白くなったと思うんですけどねー…。

これで話に意外性があったり、畳み掛ける様なアクションが展開してればまだ良かったのですが、本作にはそれも無い。
主人公であるジェシカ・チャスティン演じるメイスの恋人ニックが敵に内通しているのは殺害されたとされる場所が監視カメラの死角となっていた事から早々に読めたし、意味ありげな言動を取っていたハディージャの恋人やマリーの上司は呆気無く殺されたり、本作は平々凡々な展開に終始。
上述の様に何でもない登場人物だったハディージャの恋人のイチャイチャ描写等の「それ描く必要ある?」と云うシーンが多く、デジタル・デバイス回収にニックが一度失敗→メイス達からデバイスを強奪→再び奪われ返される等話のテンポもすこぶる悪い。
この様に本作は色々と「外して」いるんですよね💦

本作が作られるきっかけは、2017年のカンヌ国際映画祭にてジェシカが近日公開のアクション映画のポスターが世界中からスターを集めているのに殆どが男性だった事に気付いたからだとの事。
その心意気は買いますが、それが面白さに繋がっていればもっと良かったんですけどね…。