フクイヒロシ

2人のローマ教皇のフクイヒロシのレビュー・感想・評価

2人のローマ教皇(2019年製作の映画)
3.0
カトリック信者は減少しているし、
イメージアップしたいんだね。

その気持ち伝わったよ!

※**

カメラワークが好きじゃない。。。。。
手ブレが本当に鬱陶しい。。。

この手ブレとデジタルカメラの「リアル」な映像で
神のような存在である教皇の2人に人間味を与えてる
ってことなんだろうけど。

あざとくて臭い。

ズームも強烈で
『カメラを止めるな!』のカメラ助手の子が撮影したギャグシーンみたい。。

この撮影のせいで名優2人の演技が軽く見えちゃう。

***

なんとなくベネディクトは保守派で
フランシスコは進歩派。

くらいの知識しかなかったです。

『スポットライト 世紀のスクープ』で
カトリック司祭が子供の性的虐待を繰り返していて
バチカンがそれを隠してきたことは描かれていたけど
他にもいろんなことやってボロボロだったわけね。

最悪。なんなの。

***

フランシスコ自身も独裁政権にすり寄った過去があり、
この映画での山場がその話です。

そして、
ベネディクトも大きな罪をフランシスコに告白する。

罪を犯した2人の教皇が
お互い罪を告白して
「あなたの罪を許します」っつって。。
許し合う。

マジなんなの。。
なんでこの2人に罪を許す権限があるの?

***

しかも、

実際はベネディクトとフランシスコは2012年に会ってないんですよ。。

フランシスコとベネディクトが会って話したのは
フランシスコが教皇になった後、とのこと。

てことは
この映画のほとんどのシーンは創作ということになる。

あれらのエピソードは実際にはなかった。

手ブレやらズームやらで必死にリアル感だそうとしたり
何十回も実際のニュース映像を挿入して「実話感」を出すの必死だったのは、
これが理由か。。。。

プロパガンダは成功している模様。。