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’96のebiflyのレビュー・感想・評価

’96(2018年製作の映画)
4.0
今まで観たインド映画とは、また一線を画した作品。こんなにも、男性がウジウジするイメージはあまりないから。back numberの歌詞みたいというか。そういう意味で貴重。

不運な形で離れ離れになった初恋の人と、22年振りに再会して話が動き出すのだが、なんともいじらしくて、切なくて、ちょっぴり女性が強くて。なんか愛おしい。

もちろんフィクションなのだけど、どこにでもあるような。そして、遂げられなかった場面を頭の中で作り出したり。ともすればストーカーの話だけど、それでも受け入れられるのは、ピュアさが滲み出ているからかな。

自分は、夫婦なことにして話が進んでいく、カフェのシーンが好き。戸惑いの男性、少し誇らしげな女性。表情の演技も素敵だった。

最後まで、結局そうなのか、っていうもどかしさも、終わってみれば、
よかったよかったと思える。インドはそういうの、厳しそうだもんね。悲しいけれど、バッドエンドなんかではない。

初恋の味を、なんか思い出した。インド映画らしからぬ、よい映画。
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