くりふ

ウスタード・ホテルのくりふのレビュー・感想・評価

ウスタード・ホテル(2012年製作の映画)
3.5
【ビリヤニ・エクスプロイテーション(笑)】

レンタルで。2012年のマラヤーラム語映画ですが、昨年のIMW2019で上映されたようですね、すっかり忘れていましたが…。

ナゼ10年近く前の南インド映画をリリース?…見たら良作ではありましたが。と、日本でビリヤニがブームに成りつつある…と言われるのを見込んだから? 私はホントにブームなのか知らないですが…。

でも実際、映画に登場するビリヤニはホントにホント、美味そうです!私の薄いインド映画歴からは、ここまで料理を、食べたい!と思わせる撮り方で迫ったものは初めてで、本作最大の売りだと思いました。

ウスタードは師匠、先生、親方といった意味で、ホテルはインドでは、食堂、レストランも指すそうです。このタイトル、主人公にとっては大きな意味を持ち、やがて物語全体も大きく包み込んでゆきますね。

冒頭から、この人生食堂に流れ着くまでのインド事情が切ないですが、物語自体は、自己実現と家族再生にラブストーリーを味付けた、純朴なる王道でした。鋭さは足りないですが、とにかく料理で満腹に!(笑)

で、要が高級料理でなく、ビリヤニってところがいいんですよねえ…。

主演のドゥルカル・サルマーンは、私は『チャーリー』に続いての再会ですが、ヒロインのニティヤ・メーノーンの方が気になっちゃって(笑)。

インドネシアの影絵芝居に出て来そうな、くっきり顔の黒髪美女。ビリヤニの次に美味しそう!…本音だから正直に書いとこう。(当時)1月公開予定の『ミッション・マンガル』にも出ているので楽しみです。

あまりに王道過ぎて、特に後半、まとめに向かうと鼻白むトコロもありますが、美味しい料理として仕上がっているからまあ、いいかなと。

インドの料理映画、もっと見たいですね。ビリヤニも本格的なやつ。食べてみたいです。

<2020.10.24記>
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