矢吹

犯す女〜愚者の群れ〜の矢吹のレビュー・感想・評価

犯す女〜愚者の群れ〜(2019年製作の映画)
3.9
愛のあるシーンがちゃんとあるから、愚か者たちの命が不思議と離れていかないんだと思うに。
殺す、死んでもいい。つみを。
本物のラブストーリーで最高だった、
赤いお面が来るまでお祭り騒ぎ。くだらないニュースとはもうおさらば。
割って投げて殴って出して吸って吐いて。フレームの外に物が出ていく運動の力がめちゃくちゃある映画だったと思う。なんか画面の中にずっと変なパワーがあると思うんに。留め切れない青春のような。
因果応報なのこれ。まあそれでいいか。愚者だらけだからさ。こんなもんだとも思うけど。真面目な人に失礼か。
まじで人を吸い込んでしまうかのようなでっかい輪と、あるはずの逸物。モザイクはやめて欲しいからこそ生まれる興奮、エンターテイン。グラウンドが映らないのと同じなのさ。
美しいけど、まったくもって美しすぎはしない鬼トルク展開とラスト。
キッチンの下の夢も、回想の夢も、語りながら近づいてくる予感と、諦めないで。
ちゃんとしたピンク映画初めてちゃんと見たけど、こんなに面白くていいものか。魅力的すぎる。やばぱん。おれも撮りたい。
これこそがザリアルバチコリムービングだ。
SEXがしっかりとそこにあれば、多分、何もかもがしっかりとあり得るのだ。
40の事務のお姉さんが、なんとも良かったのに。
女と男の活劇であり、俺たちに明日はないのであり、まさかのあなたたちにもないのかよであり、群れこそなのにである。
馬鹿な女と阿呆な男なのか。
愚かであろう姿勢もまたさ。
命とは、乗せて乗せて乗せて乗せてさ。
しかしそれこそが、これで、刹那とは、永遠の命なのである。それも人生。
ただいま、ただいま、ただいま、なのさ。
矢吹

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