stanleyk2001

i-新聞記者ドキュメント-のstanleyk2001のレビュー・感想・評価

4.0
「i 新聞記者ドキュメント」2019

東京新聞社会部記者・望月衣塑子さんを追いかけたドキュメンタリー。

菅官房長官に質問をぶつけてそっけない「塩対応」されている。それだけでなく司会の上村室長から「早く質問しろ」と妨害を受ける。更には「事実に基づかない質問はするな」という書面、望月記者のみ質問は2回までという理不尽な制限までされる。

望月記者が海外記者の団体に赴いた時、各国の外国人記者が彼女に会いたがって集まって来る。

外国人記者達は官邸の会見に参加できない、質問もできない。菅官房長官を外国人記者クラブに呼んだ時は事前に質問を書面で提出する様に求められて記者達は「はぁ?」と戸惑った。そんな記者会見はあり得ない。実は安倍晋三がロシアを訪問してプーチンと共同記者会見をした時、プーチンは質問する記者と質問が前もって決まっている事に気が付いて嘲笑っていた。

政府に都合の良い質問しかさせない日本の記者会見は世界の中で異常なのだ。まるで朝鮮民主主義人民共和国の様だ。

外国人記者達は皆、望月記者を励ます。報道の自由を守ってくれと頼むのだ。

辺野古移設、森友学園、加計学園、伊藤詩織さんレイプ事件。安倍政権の民意無視、身内優先の数々。改めて酷い内閣だと呆れるばかり。

そして報道機関はこれらの問題点を全く追及しない。菅官房長官との有効な関係を壊したくないから。しかしたった1人望月記者だけが追及し続ける。

土曜日朝の回、ユーロスペースはほぼ満席。この映画を劇場で見る事が少しでも望月記者の応援になり報道の自由を守る事につながって欲しい。
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