Soh

ユンヒへのSohのネタバレレビュー・内容・結末

ユンヒへ(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

20年前に別れさせられたユンヒとジュン。ユンヒは韓国で家族を持ったが、夫と別れ、娘と二人で暮らす。娘に離婚の理由を尋ねられ彼は、彼女といると寂しいと答える。娘が母と暮らすことを選んだのは、母の方が寂しそうだったから。娘は母のフィルムカメラを愛用しているが、人は撮らない。曰く、美しいものしか撮らない。それは母の祖母が買ってくれたものだが、それは兄だけが大学に行かせてもらえ自分は行かせてもらえない代わりとしてのものであった。その兄は写真屋を営み娘はそこに入り浸っている。ジュンは小樽で未婚のまま伯母と暮らす。彼女もまた両親の離婚を経験したが、父と日本に来ることを選んだ。彼の方が自分に関心がなかったからである。その父が亡くなったことをきっかけに、ジュンがユンヒに手紙を送るところから物語は始まる。その手紙を知った娘は母の過去に興味を持ち小樽への旅行を提案する。そこで母の写真を多く撮る。ユンヒはジュンに会いに行こうとしたが、勇気がなかった。娘のアシストにより再会する。何を話したかは描かれない。元夫が再婚の報告に現れ、彼女は心から彼の幸せを願い、彼は泣く。彼女はそれまで罪悪感を抱えて生きてきたが、娘の大学進学とともに上京し、食堂を開くという夢を追う。面接に向かう彼女を見守る娘に対し、これまで見せなかった笑顔を見せる。これまで隠してきたことはこれからも隠し続けた方が良いというジュンの言葉が響く。
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