涼

失くした体の涼のレビュー・感想・評価

失くした体(2019年製作の映画)
3.7
 まず何よりダン・レヴィの音楽がいい。この音楽のお陰で、作品の価値が3割増しになっている。

 辛い過去があるが、自暴自棄にもならず、普通に生きて恋もする。彼の心の内には、両親にいっぱい愛された記憶が詰まっているのだろう。だから、今、孤児となっても生きてゆける。

 そして、事故で左手を切断しても、その左手が元の身体と再会する過程で新たな体験をしたり、過去に自分が触わった楽しい想い出を思い起こしたりする。
 そして、その左手が元の身体に戻った今、たとえくっつかなかったとしても、自分が愛された記憶を基に、強く生きてゆける。
 という感じかな。
涼