コマミー

オーディナリー・ラブ ありふれた愛の物語のコマミーのレビュー・感想・評価

3.8
【いつまでも寄り添う】



私が昨年劇場で鑑賞した、認知症を描いた作品「スーパーノヴァ」でもそうだったのだが、何か"大きな病"を患った時、恐らく1人では生活もままならないだろう。心も病む。
しかし、誰か自分に"寄り添ってくれる人"が居れば、1人でいるよりも、安定する事は間違いないのだ。

本作も、そんな事を描いた良作であった。

何よりも"リーアム・ニーソン"と"レスリー・マンヴィル"が夫婦役と言う、丁度良いアクセントの配役が中々良かった。こんなに様になる配役は中々無い。
静かな雰囲気ながらも、夫婦の中には"お互いの気持ち"が明らかになるにつれて、"焦り"も作中の中で表現されていて緊迫感もあった。
ソダーバーグ作品常連の音楽家"デヴィッド・ホームズ"の音楽も、"陰と陽が交差"していてとても雰囲気が良かった。

海外の予告編を観て気になった作品だが、Netflixに入ってきたのでとても嬉しかった。そして想像通り、好きな作品であった。
妻の"乳がん"を通して、改めて夫婦関係を見つめ直していく姿は、まさに"人生の分岐点"のようなもので、それはこのケースのみならず、誰もが経験する事なのだなと感じた。

何度も観たい作品になりました。
コマミー

コマミー