MasaichiYaguchi

白蛇:縁起のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

白蛇:縁起(2019年製作の映画)
3.7
中国古代の四大民間伝説の1つとされる「白蛇伝」のヒロイン・白娘の前世の物語をフル3DCGで描いた中米合作の長編アニメーションは、晩唐の時代を舞台に、仙術取得の為に民間人に蛇を大量に捕まさせていた国師に対し、見た目は美しい少女の白蛇の妖怪・白が国師を刺殺しようとするも失敗したところから物語は幕を開ける。
失敗して更に記憶を無くしてしまった白は捕蛇村の少年・宣に救われる。
白は記憶を取り戻す為に宣と共に旅に出るが、旅の中で2人は様々な刺客に襲われる中で、白が実は妖怪であることが徐々に明らかになっていく。
宣は白が妖怪であることが分かっても惹かれ、彼女を守っていこうとする。
そして白も許されないことと分かっていても、そんな宣に好意を抱き、やがて相思相愛となる。
そんな2人の関係とは裏腹に国師と蛇族の間に戦いが起こり、白と宣の恋にも大きな試練が立ちはだかっていく。
キャラクターの造形は勿論のこと、舞台となる建物や自然、それも草木や花、川の表現が美しく、夕陽のランドスケープにはウットリしてしまう。
これらの映像表現の美しさに加え、バトルシーンではスクリーン一杯にパワフルにスピーディーに展開するのでワクワクする。
今年、中国では続編が公開されるとのことで、日本ではどうなることやら分からないが、同様に公開されたら観に行きたい。