悪なき殺人のぷーやのレビュー・感想・評価

エヴリーヌの飼い犬は事件の犯人に対し懸命に吠え立てていたし、ジョセフの飼い犬は主人を死から遠ざけようと、死体を引っ張っていた（のかも）。
作中の黒魔術師いわく「愛とは、無いもの与えること」とのことだが、作中の人々の打算や快楽に根ざした愛に比べ、飼い犬の飼い主に対する愛はそれに近いように感じる。
「動物だけが知っている」のは事件の真相だけでなく愛についてなのかもしれないと思いました。