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あのこは貴族のぷーやのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
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いい感じの男性には相手がいる描写 その後それがなぞられるのがいい
飛んでった帽子をひらって友達が自然に"下"の段に座る
バーキン、マトラッセとコーチのなにかのバッグ フルトンの傘と普通のビニール傘 ランドローバーとエアロ付き86
やな感じのタクシー運転手のあと、いい感じのタクシー運転手
邂逅までの自然な持ってき方と、そこで修羅場が始まらなかったときに素晴らしいと思った。
タクシーを使わずにボロ目のビニール傘で東京の街を歩いて、道路の向こうのパジャマの誰かに手を振る華子はいい顔だった。パジャマの彼女らはそれまで東京に存在していなかったわけではなく、もともとそこにいて、でも華子には見えていなかった、見ようとしていなかっただけであって、自分の足で立つことで初めて出会えたわけだからあれはバイバイの挨拶ではなくこんにちはの挨拶なのか。
というかそこから華子はずっといい顔、別れ際の意志の宿った顔、1年後のにこにこ顔、あとラストシーンの微笑み顔、ラストシーンは幸一郎も良かった。美紀が言うとおり悪いやつじゃあないんだよねー
いわゆる女と女の戦い、因習に囚われた男社会、地方と東京、貴族とそうじゃない人ら、人が二人いれば当然そこに差異が生じ(それ自体はしょうがないし、むしろ良いこと)、それが1000万人強もいれば集団ができて同質化してゆき、いつのまにか勝手に壁を作ってしまいがちだけど、私達はもっと混ざりあっていたほうがいいんだろう、若い人達がつくるこれからの世界はそうであって欲しい。
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