人生で初めて出会ったパターンのエンディングでした。
クリスと叔父さんの生活は傍目から見てると、「これでは良いことあるまい」と見える。私も近所にこんな2人がいたら心配でしょうがない。もっと社会的資源を使ってみたらどうかなーとか、クリスの人生には彩りや選択肢があったほうがいいよなとか。
大きなお世話でしたー。
クリスも叔父さんもちょっと試してみてわかったんだよな、2人だけの生活のほうが充たされてるし安心出来るってことに。
クリスは14歳で両親を亡くし、叔父に引き取られた。叔父さんは父親の弟のようだ。
クリスは両親の欠けた生活を、叔父さんは兄がいなくなった生活を2人ボッチで乗り越えてきた。生活のルーティンひとつひとつが哀しみから心を護るおまじないのように。
「どんな人生が望ましいのか」なんて本人しかわからん、それ以外は他者が価値観を押し売りしているに過ぎない。
幸せの基準は本人の中にしかないのだ。
小さな親切大きなお世話を生業としてる私は自己存在意義に皮肉な笑いを、無限に広がる人々の多様な幸せの形に心からの敬礼を送った。
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