紫亭京太郎

タイトル、拒絶の紫亭京太郎のレビュー・感想・評価

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)
3.6
場末感漂うデリヘルの控室で繰り広げられる、風俗嬢とスタッフの様々な“人間模様”。ビジネスライクなドライ感と、滴るようなウェット感とが交錯し、どこか物悲しく、そこはかとなく切ない。
誰もがそれぞれの「生きにくさ」を抱えながらも、それを押し殺して生きているが、「生きにくさ」に気づいて、それが自分の中で消化できれば、かなり生きやすくなるのではないだろうか。更に、身近に自分の理解者がいれば、もっと生きやすくなる一方で、また違う「生きにくさ」は残るものかもしれず。
結局どこまで行っても「生きにくさ」が残るのなら、一人で生きることが、最も「生きやすさ」を満喫できるように見えるものの、人は一人で生きるにあらず、というのもまた真理。
人間とは、面倒くさい動物であることよ(感嘆)
紫亭京太郎

紫亭京太郎