トカゲロウ

ジャンゴ 繋がれざる者のトカゲロウのレビュー・感想・評価

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)
4.8
鬼才タランティーノ監督が「天才」になった作品
始まって5分からニヤニヤが止まりませんでした。
相変わらずエンターテイメントを理解してらっしゃる。
ハリウッド映画の脚本は観客が飽きる時間をかなり計算して作成するんですが、タランティーノ監督はその起承転結をねじ曲げても観客を満足させますね。
奴隷問題はアメリカの闇なはずなんですが、見事に娯楽映画に仕立て上げています。
気に入らない奴等を痛快に殺りまくりですが、そういうのが苦手な人でもスカッとするのではないでしょうか?
白人の監督がここまで出来るのは、彼自身が人種差別って何?というスタンスだからでしょう。その証拠に黒人メイドさんが異常に可愛い(笑)
また差別を受ける主人公を助けるのは、アメリカ人ではなくドイツ人。黒人の中でも嫌な奴は容赦なし!
監督本人も素晴らしい死に様。

同じくアカデミー賞受賞作品「それでも夜は明ける」と照らし合わせても、こちらの方がフェアな作品かと。
あっちはブラピ様映画でしたから(*_*;

タランティーノの核なる部分はこの映画ではないことは百も承知なのですが、暴走を抑えて大衆受けにしつつも持ち味を生かした手腕に最大限の賛辞を。
エンドロール後黒人が「なんだアイツ?」からのタイトルドーン! 惚れたよ、タラちゃん!
しかし、夜に観たのは失敗。
この興奮状態からどうやって寝ようか?
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