マレーボネ

返校 言葉が消えた日のマレーボネのネタバレレビュー・内容・結末

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

返校、ずっと観たくてやっと観れた感じなんだけど、期待を裏切らずおもしろかった!

社会、ホラー、ミステリー、青春、ラブストーリーみたいにいろんな要素があるんだけど、その一つ一つが噛み合ってすごく切実な物語になっていてめちゃくちゃ引き込まれた。
何よりラストが良すぎる。

台湾ホラー、怪怪怪怪物!、呪詛、返校と立て続けに観たんだけど、やっぱりビジュアルの鮮烈さ、共感を誘う丁寧な感情描写、社会情勢に裏打ちされたような理不尽さや残酷さ、この辺りめちゃくちゃ好きだな。

特に返校はまさに主題が中国による言論統制、白色デモなので、プロローグからずっとヒリヒリしてた。
ホラー描写関係なく台湾視点の歴史ドキュメンタリーとしてものめり込んで観てしまう内容なので、くり返される「忘れない」というメッセージにすごく説得力があった。

サイレントヒルっぽい異世界やクリーチャー、麻袋✕拍手喝采✕壇上首吊りみたいな狂ったビジュアル、記憶が次第に明らかになっていくサスペンス要素もラストまで徹底してる。
登場人物たちの、単なる痴情のもつれや仲間意識で片づけられない心の触れあいも良かった。
ノートに描いた鍵盤で弾くピアノとか、ウェイとファン先生の最後の会話とか短いけどすごく印象的だった。
ファン先生、発禁本読書会組織したり生徒と付き合ったりかなりヤンチャだけどめちゃくちゃいい人なんだよな〜。ヤンチャだけど。

そんでラストが本当にいい。
「○○へ」で暗転して、切ないやら清々しいやらいろんな気持ちがわきあがった。
まさに忘れられないラストだった。

ネトフリにドラマ版の続編があったよね。
そっちはどうなんだろうか
マレーボネ

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