【イラク戦争の真実】
イラク戦争開始にあたっては、「大量破壊兵器をイラクは隠し持っている」というブッシュ(息子)政権の言い分が大きく報道されました。
これが虚偽であったことは現在では明白になっています。
また、アメリカのジャーナリズムの中でも大手新聞がブッシュの言い分を鵜呑みにしていたのに、弱小新聞が正確な報道をしていた事実を映画化した『記者たち』が日本でも公開されました。
本作品はアメリカと共にイラク戦争に加担したイギリスの事情が俎上に載せられています。
不正な戦争が行われることを阻止しようとして、守秘義務がある情報をひそかにジャーナリストに流した秘密諜報機関勤務の女性(キーラ・ナイトレイ)。
この情報が正しいかどうか、そして正しいとしても報道すべきなのか、議論を重ねる新聞社。
いったん情報を流した後で悩むヒロイン。
難民であるその夫の微妙な立場。
ヒロインを守るべく立ち上がる弁護士。
ぎりぎりのところでアメリカに同調することになるイギリス政府上層部の微妙な動き。
複雑な事情を描いているので注意して鑑賞しないといけませんが、見応えのある映画になっています。
でも、イギリスでよかった。ロシアならヒロインは間違いなく暗殺されていたでしょうから。
ちなみにイラク戦争を始める(虚偽の)理由には、当時の小泉純一郎首相も同調していました。
この辺を追求した日本映画、作れないものですかね?