ハンコ課長

リチャード・ジュエルのハンコ課長のレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
3.5
手堅く面白かった。

アメリカ映画はブサ男をちゃんとブサ役者が演じるのが、当たり前だけど凄い。
日本だと何故かイケメンがブサメイクしてブサのフリをして嘘くさく底辺ぶり、興醒めしてしまう。
ハリウッドでそれなりの売り上げを狙う映画なのに、こんな冴えないデブを主人公にする製作陣の勇気にまず拍手を送りたい!

そんなコロコロした主人公は、正義感は強いけど融通も効かず、陽の当たらない人生を送っている。
ある日、爆弾を発見したことにより、突如として英雄に祭り上げられるが、その後悲劇が訪れる。

犯人だと疑われるのも、これまでのちょっとした怪しい行動が原因で、視聴が全面的に擁護しきれないモヤモヤ感があるのが珍しい作り。これもひとえにブサメンが演じているからこそ!

脇の役者たちが本当に出色で、キャシー・ベイツを久々に見たけど、相変わらず凄い演技だ!冒頭いきなり怒鳴りまくってる弁護士も、憎めないキャラで唯一の救いとなり、物語を色鮮やかにしている。

イーストウッドらしい、穏やかでしんみりした良い映画。
ハンコ課長

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