菜緒都

雨月物語の菜緒都のレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
4.8
絵の構図が一つ一つすごい。奥行きを活かして何層もアクションを重ねる手法とか。
冒頭もそうだし、ろくろを回す最初のショットとか。後半もずっと続くし。
黒沢清「クリーピー」を見た後だからなのか、舞台設定のせいなのか、エキストラが一人一人本当に生きててびびった。
街中の絵もリッチすぎる。

ワンショットの中の複数のアクションの入れ方とか、それをするための役者の動かし方とか、教科書みたい。
陰で真っ黒なおばあちゃんが奥の方にさっと現れるのとかこわっ!すご!ってなった。
終盤のびみょーにカメラのアングルを動かすのとかもすごいなーと思った。

カラーでもそれはそれでいいかもしれないが、白黒映画の芳醇さを感じた。
菜緒都

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