旅するランナー

チャンシルさんには福が多いねの旅するランナーのレビュー・感想・評価

3.8
【チャンシルさんは小林聡美っぽい】

映画プロデューサーのチャンシルさんが、長年一緒に仕事をしてきた監督の急死で、全てを失いアタフタするお話。
まあ、何にも残ってないわけではなく、周りの皆から慕われ信頼されてるわけで。
なんだか脱力系のフワっとした作品です。
全体的に小林聡美系映画っぽい。
小津作品「東京物語」について熱弁をふるうシーンがあったりするんで、日本映画の影響を受けているんでしょうか。

レスリー・チャンの幽霊が相談役になったり(キム・ヨンミン「愛の不時着」)、
大家のおばさんが一風変わってたり(ユン・ヨジョン「ミナリ」「藁にもすがる獣たち」)、
若手女優さんがマイペースで可愛かったり、
フランス語家庭教師が力の抜けたイイ奴だったり、
登場人物たちのキャラがとても面白い。
心癒されるまではいかないですけど、まんざらイヤではないですね。