衝迫
すごく静かな物語。激しい緩急はないけれど、よく食べる。
姉と弟、兄と妹。親と子供それぞれの世代の関係性が少しずつ変化していく時間。
どこか頼りない父親と根明な弟。思春期の娘は母親へは頼れないという責任感に追われている。
痴呆気味のおじいちゃんと夫と距離を置く叔母がいい緩衝材になって、当人すらも理由のわからない感情が交差していく様子が紡がれていく。
彩度が高すぎない映像と、背景も活かした構図が印象的でした。
広い庭と大きな居間。心地よい風が吹く2階にはミシンがあって、過ごしやすい祖父の家。
丁寧に感情を追うけれど迫りすぎない今作。おじいちゃんの家に行った幼い時の夏のように少しソワソワした感覚になる。劇場で観たかった。
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ある夏休み。10代の少女は弟と共に父親に連れられ祖父の家に居候することになる。事業に失敗した父親を心配しつつ、母親を恋しがる弟への苛立ちも隠せない少女。家族と過ごす夏が始まる。
