宇羅丸

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の宇羅丸のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

TVアニメ視聴済。原作未読。
まず思ったのが絵が綺麗!原作の絵もチラッと見たけどだいぶ違う。正直、原作の絵のままだったらこんなに売れなかっただろうなと。

話はちょっとマーベルの「ハウスオブM」思い出した。ヒーローたちが自らの夢が叶った世界に生きていて、スパイダーマンは死んだはずのベンおじさんやグゥエンと幸せに生きている。でもそれが偽りの世界だと教えられて号泣するという。炭次郎くんのほうが自分で気づくから精神力強いw

ねづこちゃんは口枷に加えまた手足拘束されてたけどあれは狙ってるのかな?子どものなにかが目覚めそう…

煉獄さんのエピソードが少なすぎて感情移入できず死んでも全然泣けなかった。家庭が複雑そうなことぐらいしかわからなかった。なのに炭次郎たちはわんわん泣いててしらけた。鳥も泣いてたのは笑ってしまった。今はあそこまでしないと伝わらないのかな。バラエティ番組の字幕テロップのここ笑うとこですよ!みたいな感じ。ワンピースとかもそうだけど登場人物がやたら泣いてるとしらける。ドラゴンボールやスラムダンク、ジョジョみたいにたまにしか泣かないほうがグッとくる。

煉獄さんが死にかけてたのに精神力で蘇るのもしらけた。まあこれは日本の少年漫画によくありがちな展開ではあるけど。こういう精神力で逆転というのは第二次世界大戦時の日本の悪しき習性を引き継いでしまってる感じがある。精神力だけで戦いは勝てないです。もっと頭を使ってほしい。
炭次郎くんが鬼に向かって俺たちは不利な条件で戦ってるんだと叫んでたけどそれは指揮系統、上層部に問題があるのでは。現場の努力、根性頼みは日本軍部由来の悪しき風習ですよ。コロナも国民の自粛、我慢だけではおさまりません。一刻も早い改善を求めます。

主人公が組織所属というのも最近の風潮なのかなと思う。自分が読んでたドラゴンボールやジョジョ、北斗の拳などは主人公はだいたいアウトロータイプで仲間はいても上下はない感じ。
これは80、90年代初頭は正社員が定年まで働けるような環境だったゆえに逆に自分たちとは違うアウトロー的な主人公に憧れてたのかも。でも雇用制度がくずれ非正規雇用も増えた今、逆に組織的なものに憧れる若者が増えたからかなと思ったり。

以上、老害おっさんの鬼滅レポートでした。なんか批判的な意見が多くなってしまったけど観てる間はスピーディーな展開、演出に飽きることなく観ることができました😊