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劇場版 ハイスクール・フリートのmitakosamaのレビュー・感想・評価

2.7
うーむ。なんか脚本が荒いなぁ。

ガルパンやコトブキ飛行隊、艦これ等とコンセプトが近いと思われる『ミリタリー+大勢の美少女キャラ』という作品の一つだ。
戦艦を操る少女達が活躍するテレビアニメがあり、その劇場版。

一往設定として、日本列島が海に沈んだパラレルワールで、海上保安・防衛を目的とした“ブルーマーメイド”なる海軍が活躍する世界。主人公らはその横須賀の養成学校の生徒で駆逐艦“はれかぜ”に搭乗する。

のだが、その辺の独自の世界感の説明が一切無く始まる。簡単なナレーションでも冒頭にあったら良いのに。
序盤40分くらいはあまり話が進まない。横浜・呉・舞鶴・佐世保各校の”競闘遊戯会”なる文化祭イベントが長々続く。この前半、本当にいるか?もっと映画の構成のために描くべき内容があるんじゃないか?
まず映画の構成上、冒頭に掴みとなるドンパチがあるべきじゃん…
初見の人には、そもそも誰が主人公かもわからんだろうに。

そんな中、ミケちゃんとシロちゃんの前に外国人だという少女スーが現れる。父親を探しているというスー。緑色の子は何処の国のどの民族なんだろうね。

実はスーは海賊のテロに父親に会わすと騙され利用されていた。
海賊により占領されたプラントを奪還するためにブルーマーメイドが活躍する、というのが後半だ。

まず海賊がチョロすぎる。リーダーを含め彼らには何のバックボーンも語られずただテロを起こして簡単にやられる。前半の文化祭を削ってでも、何故彼らが海賊行為に及んだのか、その理由を少しでも描くべきだったのでは無いか?信念のない悪役ほど薄っぺらいモノは無いよ。

結局弱々な海賊は簡単に蹴散らし、武力で制圧し終わる。作画も素晴らしいし、サントラも滅茶苦茶格好良い。でもそれだけだ。

ラストは事もあろうか、スーの父親について何も解決しないまま終わる。マジか???何だその脚本!?じゃあスーは何のために出てきたんだ???

こりゃダメだ。何考えてこんな構成にしたのか?
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