GS5

今日もどこかで馬は生まれるのGS5のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

競走馬に関わる人々から聞いた様々な話。

毎年7千頭ほどのサラブレッドが生まれるけど、そのうち無事にデビューできて、1勝できて、勝ち進めて、重賞を勝って、G1を勝って、種牡馬・繁殖牝馬として引退後も安泰な馬なんてほんのひと摘み。

そうでなくても、地方競馬への転入ができたり、乗馬に転向できたりする馬だって僅かばかり。

競走馬が引退したあとのセカンドキャリア、サードキャリアは調査・統計がとられていないという。
彼ら、彼女らはどこに行ってどうなるのか。。
頭によぎることは想像に難くない。

僕たちが居酒屋で頼む馬刺しは、果たして食肉用に生産されたものなのか?

こういうことを考えると、動物虐待だとかいう声が上がるけど、競馬というものやそれに関わるすべてを否定するのはナンセンスだと思う。
ただ、現状を放置するのも違う気がする。

頭の中がモヤモヤする。

生産者や育成者は何ができるのか。
調教師や騎手は何ができるのか。
日本中央競馬会や競馬組合は何ができるのか。
個人馬主や一口クラブは何ができるのか。
引退馬支援団体は何ができるのか。
企業経営者は何ができるのか。
競馬ファンは何ができるのか。

最近の競馬人気は本当にすごい。
だからこそ、競馬(競走馬)に関わる全ての人々が、いま一緒に考えて、一緒に取り組まなければならないことだと感じる。

自分は一口馬主をきっかけとして、競走馬に対する考え方・捉え方が変わってきた。

「自分の出資馬は、引退したあとどこに行ってしまうんだろう?」

寿命を全うすることは難しいだろうけど、何とか良い馬生を過ごしてもらいたい。
そのために自分ができうる範囲で、できることをやりたいと思う。

正解はないけど、答えはあるはず。


(追記)
作中に登場していた馬主、吉冨学氏の冠名にピンときて調べてみたら、自分が一口出資している馬の一歳下の半弟を所有していた。
なんだか縁を感じた。。
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