ペイン

聖なる犯罪者のペインのレビュー・感想・評価

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)
3.5
巨匠クシシュトフ・キェシロフシキの『Dekalog: Nine』等の撮影監督を務めたピョートル・ソボチンスキーによる薄暗く不穏さに満ち満ちた端正なショットのつるべ打ちは見事という他なく、頻繁に出てくるタバコを使った演出とかも無茶苦茶良い(吸いたくなる🚬)。

ただ、小さな村に現代社会の問題を投影させ浮き彫りにする的な作品はやはり既視感はありありで、あまり目新しさはない。しかも昨年「バクラウ 地図から消された村」という強烈な作家性の元に作られたトンデモ案件を観てしまったが故に、少しインパクトには欠けたのは惜しい。ただ終盤のハッとするアクション演出からのラストはかなりゾクゾクした。とにかく観て良かった秀作。

P.S.
修道女マルタ役の女優さん、印象的で見覚えがあるなと思ったら傑作『夜明けの祈り』でも修道女を演じていたエリーザ・リチェムブルだった。
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