あおき

聖なる犯罪者のあおきのネタバレレビュー・内容・結末

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

人に必要とされた犯罪者

導きを失い迷った人の新たな導き手になりすます役柄はしばしば作品内で現代社会への皮肉として使われるけれど、この作品も例に漏れないと感じた
こんなことをされた人たちは信じることの意味について問い続けなければならない人生を歩むだろう

信仰を続けること 信じた先に何があるのか、信仰に重きを置く人間にしかわからないんだきっと

神父になりすまして他人を救うことに献身しつつお酒を飲みタバコを吸いセックスをして、どこまで行っても人間と言う感じがして、神父という神聖な対象との比較でそれがより顕著に表現されていたと思う
もしくはそれが現代宗教への皮肉でもあるのかな…宗教に明るくない自分には予測しかできない
遺族の人々に自分なりの祈りを広めようとして血迷っていたのも印象的だった

主人公は神父を騙り導き手として頑張っていたけど、それが自分のためなのか本当に救おうとしているのか最後まで明確じゃないところが良かった
顛末まで書ききらないのも良い
あおき

あおき