世界一のジャケットになりたいジャケットと、世界で唯一ジャケットを着てる人間になりたいおっさんの話。
意識高い系雰囲気映画。
それっぽい設定でそれっぽい役者に喋らせて、あとは皆さん感じ取ってくださいね、正解は観る人の数だけありますよ的な最も嫌いなタイプの作品でした。
ぼわぁ~っていう雰囲気の中、大したことも起きずに物語が淡々と進むせいか、設定がこれだけ奇抜なのに印象に残る場面がほとんど無いのです。
話の面白さ補うために裸の女性を多用したり、必要以上に血飛沫を舞わせる映画の方が遥かに好感が持てます。
軸となる話そのものがつまらないことを、作り手が自己分析できているからです。
それに対して本作は、高尚ぶった製作陣の顔がチラチラと浮かびます。
この作品を理解できないお前のオツムが弱いだけ、とせせら笑う声が聞こえくるようです。
昔カウンターの天ぷら屋に連れてってもらった時に「最初は塩やつゆを付けずに素材の味を噛み締めてください。」って言われて口に運んだけど、結局つゆにジャブジャブ浸してから食う方が旨かったのを思い出した。
素材の味が仄(ほの)かすぎます。
何にせよ火力不足です。
昆虫でいったら鈴虫あたりです