「物語に命を与えるのは音だ」とスピルバーグが言う。
映画に使われる音響はどうやって作られるのか。
サイレント時代から現在のデジタル音に至るまで、映画音響の変遷を、スペシャリストたちの取材や製作現場を通して紐解いていくドキュメンタリー。
「すばらしき映画音楽たち」もすごく面白かったけど、今作も興味深かった。
「スターウォーズ」「地獄の黙示録」「ジュラシック・パーク」「ゴッドファーザー」「トップガン」をはじめ数々の名作の音響についてが語られる。名シーンと共に音響が味わえるので観たときの興奮が甦ります。
映画音響の発展を邪魔したのは映画会社だったという裏話もあり、当時のスタッフたちの苦労も知ることができます。
映画音響は「才能の輪のコラボレーション」。
何人ものスタッフが時間を掛けて関わり、オーケストラのように積み上げていく、緻密でいて大掛かりな作業。
スペシャリストたちの好奇心と発想力と努力が映画に命を吹き込むのだなぁと思うと、映画の見方や楽しみ方も変わってきます。
