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アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史のleylaのレビュー・感想・評価

3.8
✴︎記録として(メモできたものだけ)✴︎

未鑑賞の70年代アメリカ作品を掘り起こすために鑑賞。70年代に活躍した監督や関係者たちへのインタビューで綴るドキュメンタリー。

ベトナム戦争やウォーターゲート事件などをきっかけに国への不満が高まり、ドラッグや60年代ロック、ヒッピーたちなどのカウンターカルチャーが花開く時代のアメリカ。日常からかけ離れたワンパターンのハリウッド作品ではなく、等身大の自分を投影できる作品を民衆が求めた。

特にヌーヴェルバーグをはじめとする60年代ヨーロッパ映画が監督たちに影響を与えていた。


「映画の成功に優秀な頭脳は必要ではない
大事なのは作り手と大衆の欲求が一致すること
無意識が時代と同調する瞬間だ」
……フランソワ・トリュフォー「わが人生の映画たち」より


⬇️インタビューを受けた主な監督

スコセッシ、アルトマン、デニス・ホッパー
コッポラ、シドニー・ルメット
ジョン・ヴォイド、ポール・マザースキー
ロイ・シャイダー、ポール・シュレイダー
ロジャー・コーマン、フリードキン
モンテ・ヘルマン/他



⬇️登場した作品名(メモできたものだけ)

真夜中の青春(ハル・アシュビー)◎
俺たちに明日はない(アーサー・ペン)
ボブ&キャロル&アリス(ポール・マザースキー)
卒業(マイク・ニコルズ)
水の中のナイフ(ロマン・ポランスキー)
リオ・ブラボー(ハワード・ホークス)◎
脱出(ハワード・ホークス)
殺人者はライフルを持っている(ピーター・ボグダノヴィッチ)
イージーライダー(デニス・ホッパー)
ブルーマンハッタン哀愁の摩天楼(デ・パルマ)
さらば冬のかもめ(ハル・アシュビー)
哀しみの街角(ジェリー・シャッツバーグ)
スケアクロウ(ジェリー・シャッツバーグ)
雨の中の女(コッポラ)
大人になれば(コッポラ)◎
ゴッドファーザー(コッポラ)
マッシュ(アルトマン)◎
ギャンブラー(アルトマン)
スリーパー(ウディ・アレン)
エクソシスト(ウィリアム・フリードキン)
フレンチ・コネクション(フリードキン)
こわれゆく女(カサヴェテス)
チャイナタウン(ロマン・ポランスキー)
ミーンストリート(スコセッシ)
狼たちの午後(シドニー・ルメット)
キング・オブ・マーヴィン・ガーデン(ボブ・ラフェルソン)
ハードコアの夜(ポール・シュレイダー)
ルーという名の女(ジェリー・シャッツバーグ)
ウディ・ガスリー(ハル・アシュビー)
ウィークエンド・ラブ(メルヴィン・フランク)
ヤング・フランケンシュタイン(メル・ブルックス)
アリスの恋(スコセッシ)
結婚しない女(ポール・マザースキー)
大統領の陰謀(アラン・J・パクラ)
コールガール(アラン・J・パクラ)
ひとりぼっちの青春(シドニー・ポラック)
シャンプー(ハル・アシュビー)◎
カッコーの巣の上で(ミロス・フォアマン)
タクシードライバー(スコセッシ)
帰郷(ハル・アシュビー)
ジョー(ジョン・G・アヴィルドセン)

◎は観たい作品


⬇️当時、監督たちが影響を受けた監督

ゴダール、トリュフォー、ブニュエル
ベルイマン、ヴィスコンティ、フェリーニ
ロッセリーニ、ロメール、アントニオーニ
デ・シーカ、ベルトルッチ、クロサワ、小津


⬇️その他メモ

・イージーライダーはカウンターカルチャーの見本
・ゴッドファーザーは当初は期待されなかった
・エクソシストはホラーでも上品になることを証明した。「神様、助けてください」というキャッチは却下
・ジョーズやSWのヒットにより、ハリウッドは再び商業主義に戻って行く
・ロジャー・コーマン…低予算作品を映画化した彼の果たした役割は大きい
・ゴダール…「撮影所を出なければ、それを超える作品は撮れない。街自体が大きなスタジオだ」
・ジェーン・フォンダ…男が主役の作品には出なかった
・カサヴェテス…NYインディーズの一番手。人間の内面を映像化する手法
・監督のデッド・デミは製作時に亡くなった
・字幕監修…町山智浩
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