ノラネコの呑んで観るシネマ

フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

3.9
原題は「中國機長」まんまや。
2018年に起こった、四川航空機不時着事故の顛末を描く航空パニック映画。
機内のクルーを中心に、管制官や軍やクルーと乗客の家族、果ては航空マニアたちまで出てくる群像劇。
全体の作りは、映画と言うよりも長めの再現ドラマみたい。
ナショジオの航空事故検証番組「メーデー!」から、検証の部分を削って、事故の部分を引き延ばした感じ。
気圧を失って高度を下げたいのに、下は見渡す限りの山脈。
空港との間には嵐の雲海が横たわり、割れた窓から吹き込む極寒の風がクルーを痛めつける。
人間ドラマは限りなく薄いが、結果が分かっていても絶体絶命のシチュエーションからの生還劇はスリリング。
サービス用ワゴンが転がらない様に、左手一本で最後まで抑えてたCAさん頑張った。
驚いたのが世界中の航空機の位置が分かるアプリを使って、カメラ抱えた航空マニアがワラワラと着陸地に集まってくるところ。
これも事実なんだろうけど、すごい時代になったもんだ。