西川美和監督作品初観賞。
すばらしき世界というタイトルで、この役所広司のポスタービジュアル。純粋な濁り気の無いすばらしさはどう考えても描かれないと悟れるいやらしさ。
わたしは「適当にいい加減に」生きている人間だけど、「愚直に大真面目に」生きている人たちもよく見てきた。自分の中に揺るぎない正義がある人ほどこの世界は生き難くなってるので、たまには揺らぎなよ、とも思ったりするけどその人たちにとってはよっぽどその方が難しい。
そんなはみ出した愚直な人のお話なんだけど、その正義を証明する手段を暴力しか知らない時点でやっぱり大多数の人からしたら間違いになってしまう。ただその間違ってしまった要因は間違いなく社会にあるのも事実なので、ほんと、すばらしき世界だなあ。
介護施設職員の人たち。さすがにあんな醜悪な人間は居ないだろう……悪を描くために誇張しすぎだろう……と信じさせてください。