このレビューはネタバレを含みます
劇中の三上ほどじゃないにせよ、三上感のある生きづらそうな人はたまに見かける。
よく行くコンビニの店員さんや前の職場の人、親戚の中にもいた気がする。
嘘のつけない生きづらい人は確かに存在する。
そういう人達に最大限優しい人間でいようと思わされる。
映画を観終わった時はこの映画のタイトルと三上の物語に大きな矛盾を感じた、
三上のラストは様々な解釈があると思うけどその中の一つで知人が教えてくれた解釈がどうもしっくりときた。
それは思い悩んだ末に高血圧で倒れた三上だが、コスモスに手を伸ばすことができたなら薬に手を伸ばすこともできたはず、三上は自らこの世界で生きることをやめたのでは?というもの。
また別の知人からはパンフレットに載ってるシナリオと本編ではタイトルが出る所が違うという事も教えてもらった。
この二つを同じタイミングで教えてもらったこともあり、ラストの一連のシークエンスは三上が生きる事を選べなかったすばらしき世界という皮肉に思えてならない。
ちなみに映画を観終わって2ヶ月ほど経ってついさっき読み終わったパンフのシナリオには三上の性欲が復活するというカットやむなしなシーンがあったりしてなかなか面白かった。このパンフは買い。
「ヤクザと家族」でなかなかなヤクザ役を演じた北村有起哉が反社に厳しいケースワーカー役をこなしてるのは本当に芸達者。