このレビューはネタバレを含みます
刑務所から出所した男のお話でした。ちょっと短気なところが欠点ですが、弱いものには優しく、正義感の強い主人公の姿を役所さんが演じる。
犯罪に手を染めてしまった者が社会復帰をすることの厳しさを痛感致しました。ハラハラもさせられました。一方で、助けの手をのべてくれる人たちがいたことに救われ涙が滲みます。ラストは、これで良かったのか、どうなのか、思わず唸るものがありました。幼少期から寂しい思いをしてきた彼に、もう少し愉しい時間を味合わせて、終わらせて欲しかった。気がつけばそんな情が芽生えていたほどです。しかし、人生というものは、これからという時に神様が悪戯をしてしまうものです。生きるってそういうことだよな、と。儚い命に哀切を生じてしまうというものでした。
