このレビューはネタバレを含みます
主人公が更生した元ヤクザという珍しい設定が面白かった。
大きな流れとして主人公が成長していきながらも溢れ出る暴力性、内面に向き合っていくしっかりと感動するストーリー構成になっている。
ただ、お涙頂戴ものではなく言葉にならない
ざわざわとする波が何度も押し寄せてくる。
物語の前半では暴力を振るうことで生き生きしている主人公が、後半で子どもたちとサッカーをして楽しんでいる様子の変化がシンプルながらも心にくる。
後半の介護施設でいじめられている人の描写がゾワっとした。ほとんどがあのような人を排除した経験がありながら、気づかないようにしてきたものを直視させられた。