たろす

プラットフォームのたろすのレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
3.4
"穴"と呼ばれる施設の中で、プラットフォーム(昇降機)で運ばれてくる食事を奪い合い食べ散らかす、そんな話

上層階は富裕層
中層階は一般層
下層階は貧民層

何階まであるのか分からない施設、通称"穴"。
プラットフォームには沢山の食事が豪華に盛り付けてあるが、それは0階のスタート地点だけ。
1階から何階まであるのか分からない最下層まで補充することなく届けられる。
上層階に居る人間は腹一杯食べられる。
が、下層に行くほど食べ物は残されて居らず、100階を過ぎる頃には食器しか残されていない。

富める者は贅をつくし、貧しい者は残飯を漁るしかない。残飯すら残されていないなら、食べる物は目の前の"肉"しかなくなる。

ひと月ごとにランダムに配置される階。
今月は上層階でも、来月は下層階かも知れない。
そんな環境が人を狂わせていく。

社会の構図をこの"穴"という施設で表したかのようなそんな作品でした。
主人公が行った行動は果たして善行なのか?それに意味はあったのか?思うところはたくさんありますが、その答えは既に世界が出しているようにも思えます。

舞台から降りた主人公、そのメッセージは管理者に伝わるのでしょうか…
たろす

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