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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像のtomorrowkeyのレビュー・感想・評価

3.5
最初に見た時に、おじいちゃんのとある行動を見て、これはギャグなのか?笑っていいのか?と感じました。

そして全てを見終わって、この作品の話を人に話して、そのシーンの話を何度もして、そこから結末まで話していくうちに、「あれ?やっぱりちゃんと面白い作品だったんだな」と、納得してしまいました。

おじいちゃん、孫、娘(母親)、オークション会場の偉い人、おじいちゃんの友人。
主に彼らの、特におじいちゃんと孫と娘の関係を軸にして話が進みます。

おじいちゃんと孫の関係性がとても良く、師弟とも、父親とも見えるような関係性。
これが、物語を通してどう変化していくのか。これが良かったです。

さらに、母親の存在も、見過ごせません。母であり、娘でもある彼女の人生。当たり前だけど、そういう事なんですよね。

そして、この作品は人生の問題でもあると思います。
美術商のおじいちゃんが、名前のない肖像を通して孫と心を通わせ、そして大切な事に気付く…。

誰ですかね?冒頭でギャグなのかとぬかした者は💧

あいにく、自分には美術の教養が薄くかったため、とある物の凄さは、作品の流れでしか掴むことができませんでした。

しかし、この作品が、何を伝えようとしているのかは、ちゃんと受け止められたと思います。

いい時間でした。
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