ちゅにちゃん

ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像のちゅにちゃんのレビュー・感想・評価

4.5
初老の美術商がある日、オークションに作者不詳として出品された絵画に魅了。偶然、預かった孫と一緒に出品予定の絵画について調査を進めるうちに名画であるとの確信を持つが落札資金がない。美術商最後のビッグディールとして何とか落札しようと奔走するヒューマンドラマ。人生終盤を迎えた主人公が、財産も残せず、娘からもダメな父親となじられながらも孫の貯金を借りて最後の賭けに出る。もし落札した絵画が贋作だったらどうなるのか。孫に学費を返せなかったらどうするのか。苦悩する主人公の姿がよく描かれいる。主人公が孫から貯金を借りる時に語った「貯金しても金持ちになれない。先を見て投資する者だけが大金を得る」とのセリフが何故か心に響く。